「天国に旅立った愛犬と、今の私を支えてくれているもう一匹の愛犬を描いていただくことは出来ませんでしょうか。
二匹が出会う事はありませんでしたが、もしあの子が生きていたらどうだっただろうと、見てみたかったという気持ちがどうしても拭い切れません……。どうかおしるこ様の優しいタッチで再現して頂けないでしょうか」
そんな心のこもったメッセージをいただき、私も心をこめて制作させていただきました。
「お迎えできた日がお盆というのもとても素敵です。まるで本当に帰ってきてくれたみたいです」と喜んでいただけ、そのタイミングにも意味があったような気がします。
画面左にいるのはホワイトロングコートチワワの”ハリーくん”
以前飼われていた子で、飼い主さまと干支もお誕生日も一緒だそうです(すごい!)
毎日いつもニコニコ。
お散歩とごはんが大好き。
筋肉質で大柄。
そんなプロフィールを絵にも落とし込んでみましたが、感じとっていただけるでしょうか。
甘えたがりだけど照れ屋さんで、あまりベタベタされるのが苦手な性格は、隣のハクくんとの距離感にもあらわれていますね。
ハリーくんの体を描くときは、色鉛筆や水彩絵具で重ねた色や線をあえて水をつけた筆で洗い落として、白の中にも複雑に混じりあい響き合う色を見いだせるようにしました。
コントロールされきらないこと、溢れた部分があるからこそ、絵に手触り感のある温かさや個性、自然さを感じていただけると考えています。
画面右側にいるのは今おうちにいるというホワイトロングコートチワワの”ハクくん”
よく寝る子で身体も柔らかく、無理な体勢でも寝ているそうです。
動物の寝顔って癒されますよね…それが家族ならなおさら。
お隣のハリーくんよりも尻尾が長くてふさふさです。
「まるで本当にそこに居るみたいです」
「お写真で拝見していた時も素敵だと思っておりましたが実物はそれ以上で、毛の一本一本が生き生きと表現されており、また犬達が背景に比べ若干浮き出ているかのようなそんな遠近感に感動致しました…!」
そんな嬉しいご感想をいただきました。
“まるで本当にそばにいるように感じられる”
そのために毛の一本一本も神経を注いで描き、ハクくんたちとソファの間の空気感をもっと表現するには…と試行錯誤したので、それらを感じ取っていただけ光栄でした。
愛情深い眼差しはさすが飼い主さまです。
今回は2匹とも白いわんちゃんでしたので、絵の構図を決める際に「背景に色が欲しいな」と考えました。
そこで、
おうちで使われていた膝掛けをすこし明るめの青色にして絵の中で2匹が座るソファにかけさせてもらいました。
おしるこイラストレーションとしては珍しい、青と白の組み合わせが爽やかな作品です。
また、イラストをもとにオリジナルスマホケースも制作させていただきました。
イラストのご希望内容が、原画を額に入れて飾りつつスマホケースにもされたいとのことでしたので、左右に分かれても縦横比が変わっても、絵になる構図や配色にしました。
ともにありたいと願う気持ちを託してもらえるような、絵や作品を作れたらと思います。